当社ゼオライト鉱床は、昭和37年秋田大学本多朔郎教授によって、多量のゼオライトが含有されていることが発見され、脚光を浴びました。
地層は新第三紀層中新生に属する船川層、上部七座(ななくら)凝灰岩層、及び天徳寺層によって構成されています。

 二ツ井七折山沸石のような微晶体の鉱物を決定し、品位を測定するために容易な方法はX線による分析です。
試料約100個による分析の結果は、いずれも極めて類似した回折線を示しています。また、どの試料も同じ程度に同種の沸石を含み、普通見られる石英、長石等の不純物の反射は全く認められていません。この結果から、このゼオライトはクリノプチロール種と判定されました。また、回折線図のピークの高さから本邦一の良質なものと評価されております。

 当社ゼオライトは長さ0.4μ、巾0.07μ程度の微細な結晶をなしております。ゼオライトとは選別濃縮することが困難であるうえ肉眼でも品位の識別は不可能です。また簡易識別法も発見されていなく、選別採掘や選鉱が行えません。従って開発すべき鉱床全体の品位の均一性と安定性が問題となります。
当社では鉱床全体より、約100個の試料と地表露頭の外観の色々に異なる鉱石試料数十個を選びX線により詳細に分析しましたが、回折線図は全く一致していて相対的X線強度からも量的に殆んど変化がありません。また同様に鉱床の深度による変化も約5m毎に70mの深さまでについても調査しましたが、その結果質的な相違は全くなく回折線図も極めて一致しております。

 当社採掘場(採掘槽設定区域)について鉱量計算するに当たり、地表及び地下(試錐)の調査を行い約100個の試料について分析した結果、全く品位に“バラツキ”が無く、均一にゼオライトが含有されていることが確認されていて、実収鉱量の合計は、2,600万tと計算されており、実にこの数量は、無尽蔵といえます。

ゼオライトは、天然の鉱物中最も高い塩基置換容量(Cation Exchane Capacity ― C.E.Cと略記)を有する鉱物である。
※但しゼオライトと称しても極めて品位の低いものがあるので注意を要する。
例えば、その他含沸石凝灰岩をゼオライト鉱物と称することは可能であるが(ゼオライトの結晶が微量含まれている)水処理用・動物用点薬品・試料原料用等として使用出来ないし、耕土(溶)培養剤としては極めて低い品質で効果はない。

(1)当社ゼオライトは(C.E.C)がゼオライト100g当たり178meg(H.16年分析 財団法人日本肥料検定協会)また、秋田県工業技術センター分析(H.13年)では最高値が100g当り185megであって天然ゼオライト中最高の品質のものである。
 
(2)更に秋田大学本多朔郎教授他一名によって1968年判日本粘土学会誌「粘土科学」第7巻 第3、4号に発表された「秋田県山本郡二ツ井産」のクリノプチロール沸石によれば他地域産のクリノプチロール沸石、モルデン沸石と比較しながら二ツ井産のクリノプチロール沸石(当社ゼオライト)の置換容量が152〜185.5meg/100gと他社(他産地)のゼオライトの何れよりも高く、この結果はX線回折化学分析顕微鏡観察などの結果とも矛盾しないと述べられている。

※しかしながら天然ゼオライトは成分や純度にバラツキがある天然品でありますので、一般的に採掘場所が異なると品位の安定性を欠くことがあります。
しかし、当社は鉱石品位の安定性・均一性についての調査を、採掘現場全体に対して入念にしている為全く問題ありません。
更に定期的に分析調査もしておりますので、高品質の天然ゼオライトを安心して長期にわたり使用して頂くことができます。

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